子宮内膜着床能検査
EMMA検査について
-
EMMA検査
【子宮内膜マイクロバイオーム検査】 -
子宮内膜の乳酸桿菌(ラクトバチルス)の割合が高いと着床・妊娠率が上昇します。
-
1.EMMA検査とは?
-
子宮内の乳酸菌は着床から妊娠継続に大きく関わるとされています。EMMA検査は子宮内の乳酸菌の種類と割合を測定し、子宮内の環境が受精卵を受け入れるために最適な状況であるかを確認するための検査です。細菌培養法では検出できない細菌も検出し、子宮内全体の細菌に対する情報を提供することができます。子宮内全体の細菌の状態に関する情報を把握し、子宮内の細菌環境が胚移植に最適な状況であるかを判定し、なおかつ必要な乳酸菌の補充を提案することで、妊娠の可能性を高めます。
EMMA検査でわかること ・子宮内膜検体におけるラクトバチルス属の割合 ・子宮内膜検体から特に多く検出された細菌(10種類程度)の割合 ・子宮内膜の細菌叢が正常(ラクトバチルス属の比率が高い)か、異常(ラクトバチルス属の比率が低く、菌のバランスが悪い、または病原菌が存在する)か -
2.EMMA検査の背景
-
従来、受精卵が着床する子宮内は、無菌状態(まったく菌がいない状態)と考えられていましたが、近年、子宮内にも細菌が存在していることが分かってきました。子宮内膜にはラクトバチルス属の菌が子宮内の常在菌として存在し、子宮内の環境を良い状態に保っていることが分かってきました。ラクトバチルスは乳酸を作ります。この乳酸は膣内の雑菌の繁殖を防ぎ、病原体を死滅させる効果があります。2016年、アイジェノミクス社が子宮内膜における常在菌の種類と割合を調整し、ラクトバチルス属の菌が90%以上を占める人はそうでない人と比べて体外受精での成功率が高いのではないかということを発表しました。このことから、ラクトバチルス属の菌の割合が、妊娠率・生児獲得率に大きな差があることが示唆されます。
ラクトバチルス属の菌が90%以上 ラクトバチルス属の菌が90%以下 着床率 60.1% 23.1% 妊娠率 70.6% 33.3% 妊娠継続率 58.8% 13.3% 生児獲得率 58.8% 6.7% -
3.EMMA検査の対象となる方
-
・なかなか着床しない、不育症に悩まれる方
・着床しやすいように子宮内環境を整えておきたい方
-
ALICE検査について