体外受精(IVF)・顕微授精(ICSI)

その他の治療について

_テーラーメイド治療を

当クリニックでは、通常の治療を一通り行っても結果が得られなかった場合、プラスαの処置をご提案させていただくこともございます。 治療周期に入る際に医師としっかりご相談していただき、ひとりひとりの患者様に合ったテーラーメイド治療を心がけてまいります。


_卵子活性化処理法
(Ca2+イオノフォア)

顕微授精(ICSI)を行なっても受精しない場合があり、その原因のひとつに卵子の活性化障害が考えられます。
卵子の活性化障害が疑われた場合、Ca2+イオノフォアという卵細胞膜のカルシウムイオンの透過性を亢進させる薬剤を用い、人為的に卵子内部のカルシウムイオン濃度を上昇させ、顕微授精後の受精の手助けをします。


_ZyMōt スパームセパレーター

ZyMōt スパームセパレーター

ZyMōtスパームセパレーターは、精子に損傷を与えると考えられる化学物質や遠心分離機を使用せずに良好な運動精子のみを回収できるデバイスです。遠心分離せずに精子を回収するため、精子DNAが物理的に損傷するのを防ぐことができ、更に工程数が少なく短時間で処理が完了するため、活性酸素の影響により精子DNAの断片化が進行する可能性が低減されます。
また、精子の前進運動性とDNA断片化には相関があるという報告もあり、高い前進運動性を持つ精子を選別するZyMōtを使用することで、効率良くより良好な精子の回収が期待できます。


_PFC-FD療法
(Platelet-derived Factor Concentrate Freeze Dry : 血小板由来因子濃縮物ー凍結真空乾燥)

再生医療の中に、PRP(Platelet Rich Plasma : 多血小板血漿)療法というものがあります。
これは、患者さまの血液中に含まれる血小板の成分だけを抽出し、患部に注射することで損傷した組織の修復が促進され、治癒力を高める効果が期待されています。さらにPRP (血小板成分)活性化させ血小板由来の成長因子のみを抽出し、無細胞化した上で濃縮して PFC (血小板由来因子濃縮物) を作製します。
PFC は血小板を高濃度に濃縮している為、成長因子濃度も高くなり、PRP の約2倍の成長因子が得られます。これをフリーズドライ加工することにより PFC-FD が完成します。
また、フリーズドライ加工によって成長因子の濃度が下がることなく、常温で6ヶ月の保存が可能となります。
不妊治療における PFC-FD 療法では、移植周期に子宮内に PFC-FD を注入し、成長因子のはたらきによって子宮内膜が十分に厚くなり、受精卵の着床率の上昇が期待できると言われています。